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小説『puzzle』恩田陸

2024年5月30日

あり得ない状態の三死体

廃墟の島でいったい何が!?

『puzzle』概要

著者:恩田陸

過去には何千人も暮らしていたと言われている廃墟と化した無人島。

今では一部の廃墟マニアの不法侵入が、後を絶たなくなっている。

この無人島で3人の変死体が発見される。

一人は餓死、一人は全身打撲による内臓破裂、一人は感電死。

しかも、それぞれ別々の場所で死んでいるのだった。

警察による捜査が難航するなか、二人の検事がこの事件を解明しにやってくる。

登場人物

 

<速水輝也>
44歳。大手出版社薫風社勤務
雑誌「トリニティ」の編集長。元新聞記者。家族は妻と娘の3人暮らし。
<黒田志土>
検事
高校では超常現象研究会に所属していた。
<関根春>
黒田と同期の検事
<変死体A>
黒田の同級生
餓死。オカルトには懐疑派だった。
<変死体B>
屋上で全身打撲で亡くなる。高い場所から墜落した模様
<変死体C>
廃墟の映画館内で感電死

 

小説の舞台

長崎県沖にある無人島鼎島(かなえじま)が舞台となっています。

鼎島は架空の島で、軍艦島をモデルにしていると思われます。

立ち入り禁止となっていますが、廃墟マニアの侵入が後を絶たないという設定になっています。

小説内では廃墟の美しさが表現されていて、廃墟好きには堪らない描写となってます。

冒頭の記事

小説の冒頭に何の関係性もなさそうな5つの記事について書かれています。
記事の内容は下記

  • さまよえるオランダ船。いわゆる幻の幽霊船の記事
  • スタンリーキューブリックの映画記事
  • 元号の『昭和』は実は『光文』だったという記事
  • パンのレシピの記事
  • 二万五千分の一の地形図の記事

全く何の繋がりもない記事を取り上げて書いてあり、読んでいる読者は?となります。

しかし、後にこの秘密も徐々に明かされていきます。

するどい洞察力

さすがにあのヒントだけでピンとくるのは、ちょっと無理がある気がするが・・・。

読んでいる読者の方は、先がほとんど読めない状態でした。

真相が明かされたときは結構ドキッとしました。

廃墟でパンを齧るのは妙な気分だった。食べるという生命活動をしていること自体、この場所を
冒涜しているような後ろめたさを覚える。

『pzzle』より

これは春のシーンで、春の生真面目さが読んでとれます。

『puzzle』を読んだ感想

全部で153ページとコンパクトなので、すぐに読むことが出来ます。

ほぼ同じ時刻に死んだ三人。

しかし死因も死んだ場所もバラバラ。

場所は無人島の廃墟という、少し変わった設定に先が読めない展開となっていました。

先は読めないけれど、真相が大方分かってきてからは早かったように思います。

登場人物がとても少ないので、大体は分かるのですが、どうしてそうなったのかが全く分かりませんでした。

洞察力と推理力でグイグイ解き明かしていくのですが、若干無理があるような気がしてしまいました。

めっちゃくちゃ頭が良いって設定なんだろうけど。

イニシャルの話までは納得できました。

もう一回読みなおそうと思いつつ、そのままになってる小説です。

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